電気代節約!購入前に知っておくべきこと

ワインセラーとなると、つい本体価格や保管性能、デザイン性といった面ばかりに気を取られがちだが、購入前に知っておきたいのがランニングコスト、電気代だ。ほかにも購入前に知っておくべきポイントはいくつかある。後悔のない買い物にするために、ぜひ購入前に当コラムをご覧いただきたい。
ワインセラーの価格と年間の電気代
ワインセラーを購入する際には本体価格だけでなく、使用に伴うランニングコストも考慮する必要がある。特に電気代が毎月どれくらいかかるかを知ることは、長期的な節約にもつながる。
初期費用と追加費用の考慮
ワインセラーを購入する際の初期費用は、主に本体代のみだ。これに加えて、ランニングコストとして電気代が発生する。時々、修理費用などが必要になることも。修理費用については、メーカーから安心保証期間が設けられており、対象期間内では追加費用がかからないケースが多い。
電気代のランニングコストの計算方法
気になる電気代のランニングコストだが、以下の計算式を使えば誰でも簡単に算出できる。
- 年間消費電力(kWh/年)×1kWhあたりの電気量料金(円)
計算方法についてはこちらの記事でも詳しく解説している。
ワインセラーの年間電気代を比較してみた
年間電気代の比較
ワインセラーの年間電気代は、主にワインセラーの種類やモデルによって大きく異なる。主に、ペルチェ式やコンプレッサー式などの冷却方式の違いに起因する。
ワインセラーの設置と環境の工夫で年間電気代を節約
省エネ性能ばかりに気が取られ、実は軽視されやすいポイントがこのワインセラーの設置方法や周囲の環境だ。環境次第でも電気代は大きく変わるため、ぜひ正しい知識をこの機会に押さえてほしい。
確実な設置スペースの確保
まず、ワインセラーは購入を検討している段階から、製品のサイズ感と部屋の設置スペースを照らし合わせて吟味することが大切だ。また、この時にメーカー推奨の放熱スペースも含めたうえでサイズを検討することも忘れないでほしい。製品のサイズばかりに気を取られ、いざ設置すると放熱スペースがないとなれば、せっかくの省エネ性能も劣ってしまう。
省エネ対策
無駄な電力消費を抑えるためには、以下の対策が効果的となる。
- 12〜15度に保つ
- ワインセラーの開閉頻度を減らす
- ボトルを詰め込みすぎない
- 直射日光が当たらない場所に設置する
まず、設定温度はワインの保存に適した12〜15度の範囲に保つのが、保存の面からも省エネの面からもおすすめだ。そして、庫内の冷却効率を妨げないためにも開閉頻度はなるべく減らし、メーカー推奨の本数以上の収納は控えよう。

室温と保管管理のポイント
ワインセラー本体の温度を上げないためにも、直射日光が当たらない場所などのできるだけ涼しい場所を確保しよう。特に夏場などの室温が高くなる季節は、クーラーが効いた部屋に設置してあると安心だ。
ワインセラーの搬入経路確認
ワインセラーの機種によっては、比較的大型の家電製品となる。設置場所までの搬入経路を事前に確認し、ドアや通路の幅が搬入に十分かをチェックしておこう。
階段の場合
階段を使って搬入する場合、以下の点が必要な確認事項となる。
家庭用であれば、多くの場合が冷蔵庫と同等かそれ以下のサイズ感となるため、搬入にそれほど支障をきたさない場合が多いが、特に屋内階段の場合はスペースに限りがあるため、以下の寸法は必ず測っておこう。
- 階段の横幅・天井までの高さ
- 踊り場の幅・奥行・天井までの高さ
エレベーターがある場合
エレベーターを使用する場合、以下の点が必要な確認事項となる。 ほとんどの場合、冷蔵庫の搬入ができていればワインセラーの搬入も可能だが、フォルスタージャパン最大のサイズを誇る「ロングフレッシュシリーズ ST-408FGⅡ」の場合は高さ1.8m弱のため事前に測定しておくと安心だ。
- 扉の幅・高さ
- エレベーター内部の幅・奥行・高さ
フォルスタージャパンのワインセラー

フォルスタージャパンではさまざまな家庭用ワインセラーが提供されているが、ワインの保存性能だけでなく、消費電力などのランニングコスト面でもおすすめできる製品がいくつもある。
家庭用ワインセラーについては詳しくこちらの記事で解説しているため、併せて参考にしていただきたい。
家庭用ワインセラーの選び方とおすすめモデル
製品ラインナップと特徴
フォルスタージャパンはユーザーのあらゆるニーズに対応するため、ロングフレッシュ、エッセンシャルシリーズをはじめ、複数の機種を展開している。
- ロングフレッシュ:プロフェッショナルや本格的なワイン愛好家向けのフラッグシップモデルで、同社で最も堅牢で高品質を誇る。
- エッセンシャル:美しいデザイン、ワインの取り出しやすさ、そして高い品質を追求したモデル。
- SG-121, SG-122, SG-195, SG-196:家具の一部として溶け込むおしゃれなデザイン性と機能美を備える。
- FJC-310, FJC-366:環境に配慮したワインセラーとして誕生。同社初のインバーターモデルを搭載。
- FJP-57, FJP-88, FJP-321:フォルスタージャパン唯一のビルトインタイプを有するなど、スタイリッシュさと使い勝手に特化。
- FJH-201:コンパクト&高収納、冷却力も大幅に向上した万能なシリーズ。
消費電力と電気料金の目安
実際に以下の3つのモデルを例にとり、消費電力と電気料金を計算してみる。
また、1kWhあたりの電気料金は公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会新電力料金目安単価の31円を使用する。
- FJH-201GS(ホームセラー)
- 年間消費電力量:183kWh(50Hz)/ 188kWh(60Hz)
- 年間電気料金の目安(50Hzの場合):183kWh × 31円/kWh = 5,673円
- FJC-366GD(カジュアルプラス)
- 年間消費電力量:578kWh(50Hz)/ 596kWh(60Hz)
- 年間電気料金の目安(50Hzの場合):578kWh × 31円/kWh = 17,918円
- FJP-88GS(プロセラー)
- 年間消費電力量:165kWh(50・60Hz共通)
- 年間電気料金の目安:165kWh × 31円/kWh = 5,115円
ユーザー評価と価格比較
フォルスタージャパンは、価格帯に応じて多様なワインセラーを提供しています。以下に、各価格帯の製品とその特徴をご紹介します。
- エントリーライン
- FJP-57 / FJP-88
エントリーラインでおすすめなのが「FJP-57」と「FJP-88」。前面放熱設計により、ビルトインタイプとしてカウンター下などの狭いスペースにも設置可能。まさに、省スペースが求められる家庭用に最適だ。
- ミドルレンジ
- エッセンシャルシリーズ
- SGシリーズ
- FJH-201GS
エッセンシャルシリーズは、同社でも屈指のオールマイティーさを誇るモデルを多く有する。省エネ性の高いインバーターコンプレッサーを採用しているため、ランニングコストの面でコストダウンが期待できる。
SGシリーズは、家具のようなデザインでインテリア性が高く、木目調を基調とした部屋の方は当シリーズ一択でいいかもしれない。もちろん、性能面でも文句なしの充実度を誇る。
コンパクト&大容量の収納力が特徴のモデルが「FJH-201GS」だ。84本という大容量ながら、奥行きは放熱スペースを加味しても65cm以下に収まるため設置した際もさほど圧迫感を感じさせず、あらゆる空間にマッチするコストパフォーマンスに優れた機種。
- ハイエンドモデル
- ロングフレッシュシリーズ
ロングフレッシュシリーズは、プロや本格的なワイン愛好家向けのフラッグシップモデルとして高い人気を誇る。ワイン保存に最適な環境を提供しつつ省エネ性にも配慮された、まさに全てのワイン愛好家の期待に応えた高性能な製品だ。
お客様の声:WINE MARKET PARTY
恵比寿ガーデンプレイス内で都内屈指の品揃えを誇る「WINE MARKET PARTY」でも、フォルスタージャパン(SGシリーズ)を導入している。チーフワインマネージャーの藤澤寿行様によると、同社の品質とデザイン性、さらにはアフターサービスの充実度を高く評価されている。
電気代節約術で、損せずワインセラー導入を
ワインセラーを選ぶ際、性能や初期費用以上に実は気にしたいポイントがランニングコストであり、設置後の省エネ対策である。
適切な設置方法や省エネ対策を行えば、電気代を抑えながら、ワインを最適な状態で保存することが可能となる。
また、電気代を節約しつつワインの保存性能も損ないたくないという方は、フォルスターのエッセンシャルシリーズがぴったりの選択肢ではないだろうか。

ライター紹介

田中 純平 (Junpei Tanaka)
J.S.A認定SAKE DIPLOMA
WSET Level3
大学時代のスペイン留学中にワインの魅力に囚われ、帰国後はスペイン語とワインの二足の草鞋を決意。在学中にヴィノスやまざきでインターンを経験し、同年にワイン関連の資格を諸々取得する。卒業後はフリーランスとして独立し、スペイン語レッスンや(株)楽天グループの翻訳担当を経て人気ソムリエが監修を務めるお酒のウェブメディアや西日本新聞社運営の焼酎メディアにて監修ライターを務める。現在は副業にて、ワインD2C会社であるHomewineに携わり、ワインに関する相談にお答えするソムリエコンシェルジュサービスを担当中。