ASAHlNA Gastrome
(アサヒナガストローム)
シェフソムリエ 伊藤 聖也様
機能面からアフターフォローまで
フォルスターはすべての面でレベルが高い
取材日2024年7月5日
金融街、茅場町の一角にたたずむ、「ASAHlNA Gastrome(アサヒナガストローム)」。 フランスの名シェフ、故ジョエル・ロブション氏の下で長年料理長を務めた朝比奈悟氏の料理を堪能できるガストロノミーで、「ミシュラン東京2022」ではニつ星を獲得しました。 店内は「not too modern-not too classic(モダンすぎず、クラシックすきず)」をコンセプトにグレー・シルバー・白の3色で統一されたエレガントな空間が広がり、奥にはフォルスターのワインセラー「ロングフレッシュ」が置かれています。 シェフソムリエの伊藤聖也様にワインの管理やフォルスターのワインセラーの魅力についてお聞きしました。
フランスワインを中心に最高のワインを提供
当店では、ストックを入れると350種類、オンリストでは250種類ほどのワインを取り揃えており、店舗や事務所、丸の内の本社で管理しています。
ラインナップの中心は、料理との相性を考えるとフランスワインになりますが、他の国の素晴らしいワインも取り入れるようにしています。
お料理に合わせたワインペアリングをご用意しており、こ注文いただくお客様も多くおられます。
ワインによって料理の味わいが大きく変わりますから、私自身ペアリングがとても好きです。
もちろん、料理にかかわらず、濃くて渋い赤ワインを飲みたいというこ要望もあります。基本的にはお客様のお好みをお聞きして幅広く提供させていただいています。
ワインの特性に合わせてワインセラーで管理
ワインセラーは、赤ワイン用、白ワイン用に分けています。
例えば、白ワイン用では基本的に7℃で、酒石酸が酒石にならない温度を保つように気をつけています。冷たい空気は下へ、温かい空気は上へ移動するので、7℃に設定していても、セラー内の上下で温度差が出ることがあります。
ですから、冷やして出したいキリっとした白ワインは温度が低めの下の段、あまり冷やしすぎずに味わいや香りを楽しみたいアロマティック品種は上の段にするなど、ワインの位置を工夫することも大切です。
また、お客様にワインのプレゼンテーションをして、テーブルの上に置いておくことがあり、温度が上がっているなと思ったらワインクーラーで冷やしますが、ワインクーラーはワインを冷やしすぎてしまうので急冷用でしか使いません。
もう一つ、ワインの温度調整や開かせるテクニックとして、グラスに一度注いだ後、再度別のグラスに注ぎ直して温度を1度ぐらい上げて香りを開かせるようなこともしています。
ワインは温度管理が命!
ワインをお客様にお出しするとき、重要になるのが温度です。料理と一緒に召し上がるタイミングで適切な温度になるように計算をしなくてはならず、ソムリエの実力が試される部分でもあります。
例えば、ペアリングの場合、お客様に1、2度低い状態でワインをお出し、料理が出るタイミングでちょうど良くなるように調整しています。
早く飲みたいお客様には、いつもより少し冷やして多めに注ぐ、あるいは少しだけグラスに注き、料理が出る少し前にまた注ぐなど、さまざまなテクニックがありますよ。
ソムリエにとって、ワインは温度管理が命です。
温度管理は実にシビアであり、徹底できるのは、一流のソムリエの条件といっても過言ではありません。これ!と思うワインの温度に調整するためには、「いつワインセラーから出してもこれくらい」という温度管理が必要で、
ワインセラーには高いレベルの温度管理性能が求められます。
フォルスターはいつでも一定の温度
湿度もちょうど良い
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フォルスターのワインセラーは過去の職場でも使っていましたし、知人や先輩も自宅でのセラーとして使っているので、目にする機会が多くありました。 フォルスターのワインセラーの機能は非常にレベルが高く、常に一定の温度でワインを管理でき、夏場でも温度が高くなることはほとんどありません。いつワインを出しても一定の温度なのでペアリングでは重宝しますね。
湿度についても優れています。壁面から垂れた水がきちんと受け皿に溜まり蒸発するので、ワインセラー内の湿度を保ってくれ、いい感じでカビが生えるんです。 カビが生えないワインセラーもありますが、するとワインが乾燥し過ぎてしまう。大事なワインはラッピングをすれば汚れませんから、適度にカビが生えてくれるくらいの湿度が必要です。
安定性の高いフォルスターは信頼できる
もう一つ、私はどちらかというと堅実派なので、ワインセラーには「安定性」を求めています。フォルスターのロングフレッシュは5、6年使っていますが故障をしたことがなく安定していますね。
万が一故障をしても日本製ですから、修理の速さや費用面で海外メーカーよりも安心できます。長年、フォルスターのワインセラーを使っている知人や他店の人に聞いても、故障やメンテナンスの対応が悪いといった声は一切ないので、
長く信頼して使えるメーカーだと思っています。現場での実用性も高く、ワインを入れやすいし、見やすいし、手に取りやすい。グラスワイン用のスペースも作れるし、扉をバターン!と閉めても、静かに閉まってくれる。
特に気に入っているのが、上下の棚の間隔を細かく調整できるところです。上下の幅が狭いとワインを出し入れする際にエチケットが擦れてしまうので、広めに調整できると助かります。
フォルスターのワインセラーは満足度が高いので、これ以上求めることはないのですが、欲をいえば、ワインを入れた状態で棚の幅を調整できる機能があったら便利だと思います。
ワインの位置を入れ替えたいとき、ボトルの幅が違うと、他の棚も全部調整し直さないといけなくなるので、簡単に調整ができたら嬉しいですね。
お客様が会いに来てくださるお店を目指して
どのような仕事もお客様に満足していただくことが最も重要です。そのためには、日々の当たり前の基準を上げていく努力が必要だと思っています。
どうしたらお客様に喜んでいただけるのか、もっと美味しいワインを提供するために何をしたらいいのか。できない理由よりもできるための理由を考えることが大切です。
私が個人的に目指しているのはディスニーランドのようなお店です。ディスニーランドには魅力的なキャラクターが揃っていて、お客様はそのキャラクターに会いに行きますよね。
これまで以上にサービスを向上し、お客様がシェフやスタッフに会いに行きたくなるようなお店を目指せたらやりがいにもなるし、お店としても強いと思います。
他店舗の声も聞き、信頼できるワインセラーを選ぶ
今後、ワインセラーを選ぶのであれは、どこに置くのか、何を求めるのかを十分に考えることも大事ですが、アフターフォローやメンテナンスの面について、安心できるメーカーのものを選ぶことをおすすめします。
日本の夏場はとても暑く、ワインセラーの開閉が多いと、モーターに負荷がかかり故障の原因になります。故障をしたら修理するまでワインの保管に困りますし、店舗であれば営業に影響してしまいます。
ですから、長年、ワインセラーを使っている店舗の現状をヒアリングするなどして、故障しにくさや静穏性、使い勝手などを確認するとよいでしょう。アフターサービスを含めて、安心して使えるワインセラーを選んでいただけたらと思います。