フォルスタージャパンのワインセラー
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お客様の声

服部栄養専門学校 サービスマナー主席教授 /
ソムリエ・1級サービス技能士 森島 孝文様

ロングフレッシュは
お客様に安心してワインをご提供できるワインセラー

取材日2018年5月14日

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食の世界で活躍する一流の調理師や栄養士を数多く輩出している、東京都代々木にある服部栄養専門学校。
レストランに見立てたホールには、スイス製時代の野菜用冷蔵庫の名残のあるロングフレッシュが並んでいます。
今回は、当校のサービスマナー主席教授であり、ソムリエでもいらっしゃる森島孝文氏に、ロングフレッシュとのかかわりや、料理人にとってのワインセラーの価値についてお話をうかがいました。

ロングフレッシュは、身近な存在でした。

  • 27年ほど前、わたしが服部栄養専門学校の学生だった時代から、すでに、ロングフレッシュがここに置いてありました。
    卒業後は、フレンチレストランに入社しましたが、そこにもまた、ロングフレッシュがありまして…。その頃からずっとワインセラーはフォルスターで、実は私の自宅にも2台あるんです。 ロングフレッシュは、ふだんから目にしていましたので、わたしにとって、当たり前のようにそばにいるような存在でした。 自宅のも学校のも、これまで温度の不具合などはありません。壊れにくく長く使えるので、安定感がありますね。

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レストランで働いて12年たった頃、たまたま、母校に遊びに行ったところ、サービスを教える選任教師にならないかと、声をかけていただきました。 学生がレストランサービス技能検定という国家検定を受検するためのサービスの授業があるとのことで、私は母校に戻ることにしたんです。

今、このホールでは、調理と接客サービスを連動して教える授業をしています。サービスの授業ですから、もちろんワインのことも教えます。 ワインセラーが見えるところにあると、学生たちは気になるようで、「このワインセラーに入っているワインとはどういうもの?」と聞いてくることがあります。 たまに、知らない間にセラーの扉をあけて中をのぞいている学生もいますよ。

授業では、熟成の話をする中でワインセラーについても説明します。温度が一定であることや湿度の大切さを伝え、きちんとワインを管理しないと味がよくない方向に変化することも教えています。 近年では、日本も気温が高くなっていますし、ワイン好きの家庭でもホームセラーの需要は多くなりましたね。

ロングフレッシュは湿度も管理できるので、ほかの食材ではどうなのかと、いろいろなものを実験的に入れてみたことがあります。 庫内の湿度が80%位だと、食材のもちが全然違いますね。特に葉物や果物、生肉や魚も違います。
ただし、ショウガやニンニク、生ハムなどは向いていないようです。一方、温度管理の点では9℃くらいになるとワインの熟成が進みにくくなるため、あえて温度を低く設定する方がいます。 ただし、ワインの低温劣化には注意が必要です。
ワインを低温にしすぎると、酒石酸が酒石になってしまうことがあります。ワインに溶け込んでいる成分が結晶化すれば、そのワインのキャラクターを失ってしまうのもありますし、香りの変化が起こりにくくなります。
実は、ワインは酸化によって香りに変化があるといわれているのです。酸化のためには瓶の中の酸素が必要なのですが、ゆっくりと酸化していく上で温度が低すきると、豊かな香りへの変化が感じにくくなります。

当校では、長く保存するワイン(熟成させるなど)は、このロングフレッシュに入れています。熟成を必要としない、すぐに使用する授業用などのワインは冷蔵庫に。全学科の学生が授業を受けティスティングを学内で学びます。 どのようにワインを保存したらいいのか、学生が質問してくることがあるのですが、「すぐに飲むなら冷蔵庫でもいいけれど、数年後に飲むならワインセラーが適していますよ」と伝えています。

ワインマスターという特別授業のコースもあり、4、50人の学生が受けています。熟成の話でカーブでのワインの保存、ワインセラーについてまで勉強します。実はわたしも、学生時代このコースを受けて、ソムリエをとろうと思いました。 ワインに興味がある学生も多く、熱心に話しをきく夜間生や、中には在学中にエキスパート*を取得した学生もいますよ。夜間生は、年齢層が高いので、ワインに興味がある学生も多く、授業をきちんと聞いてくれる学生は多いですね。
卒業後の就職先でワインセラーが置いてあるのを見れば、ここのロングフレッシュを思い出すでしょう。なぜここにワインセラーがあったのかその意味を考えると思います。かってのわたしがそうだったように。

*エキスパート:社団法人日本ソムリエ協会が認定する呼称資格。ソムリエと同等の知識が要求される

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ワインセラーの出荷前のワインボトルにはカビがびっしりとはりついていますが、これはワインにとってよい保存環境であることを示しているのです。右の機種はST-401G。

理想のワインセラーとは

お客様に安心してワインを出せる状態を維持できることが、ワインセラーとして一番重要だと思います。一定の温度を保ち、ワインの状態をきちんと維持できることが大切です。 置いておいたけれど、何かおかしくなってしまったというのでは良くないですね。多くの料理人は、自分が作った料理に合うワインを提供したいと思っています。 この料理に合うだろうとワインを選んだのに、状態が崩れていたら、料理の味まで変わって感じてしまいます。ソムリエも一緒で、料理に合うだろうと思ってワインを選んでいるのに、 ワインの味がいつもと違っていたら、お客様に満足していただけません。そういった意味でも、ワインをいつもいい状態でキープすることは、大切なことなのです。

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日本は四季がありますから、夏の暑い日、冬の寒い日に常温でワインを置いておくのは、ちょっと怖い。特に暑い日にそのままワインを置いておくと中身が膨張してコルクが上がってしまい、液漏れすることがあります。
赤ワインをセラーから出して提供すると、ちょうどよい温度帯になります。
昔は、業者が冷蔵トラックでワインを持ってきて、炎天下で30分ほど置くと、ワインが膨張してコルクが上がってしまい、液漏れすることがありました。 液漏れすると、酸化してフレッシュな果実味が抜けてしまう。本来のワインの味を感じることは難しいです。セラーがあって、運ばれきたワインをすぐに入れることが良いことですね。
ワインセラーは14℃~16℃に設定することが多いですが、赤ワインだと、夏は冷たく感じるかもしれません。でも、その温度帯が一番ワインの味わいを発揮するのです。冷蔵庫だと冷た過ぎる。 赤ワインをセラーから出して提供すると、ちょうどよい状態になります。実は、温度の影響を受けやすいのは白ワインなのです。赤ワインを造る場合、30℃位まで発酵させています。 だから30℃近くまで温度があがってもある程度大丈夫です。しかし、白ワインは、低温で発酵させるものが多く、たとえば18℃くらいの温度で発酵していたのに、30℃近くにさられたら、当然酒質は変化してしまうのです。 フレッシュな白ワインは温度の管理にデリケートだと思いますね。長く熟成させる、何年か置いておくなら、ワインセラー。もちろん、フレッシュな白もちゃんと温度管理が必要です。