野菜用冷蔵庫から誕生「LongFresh®」
一流ホテルやレストランなどのソムリエにも愛され支持されてきた主力ブランド「LongFresh®」。その誕生のきっかけは、1987年に遡ります。
もともとロングフレッシュ(現在のLongFresh®)は、スイスのアルボンという小さな町にあるヘルマン・フォルスター社が1982年に開発した野菜用冷蔵庫でした。
この冷蔵庫は野菜や果物をみずみずしく長期保存できる商品で、温度と湿度を管理することに長けていました。
ワインは外側が乾燥していると、コルク栓とボトルの間にすき間ができ、中身のワインにダメージを与えます。そのため、ある程度の湿度が必要なのですが、湿度が高すぎるとラベルが傷んでしまう。ワインの保存には、適切な温度と湿度が大切なのです。
その点、ロングフレッシュはワインの保存に好条件だったため、
「この冷蔵庫をワインセラーにしてみては?」という発想につながりました。こうして、1987年、フォルスタージャパンの前身である、エス・ティー・フォルスター(株)が設立され、野菜用冷蔵庫のロングフレッシュを輸入し、ワインセラーとして販売することになったのです。
日本の住環境に適した、日本製ワインセラーの開発へ
ロングフレッシュは、まず、日本の家庭向けにダウンサイジングした冷蔵庫から製造販売を始め、徐々にワインに特化していきました。
当時まだ、日本ではワインセラーという響きになじみがない時代でしたが、『ヴィノテーク』というワイン雑誌が創刊され、そこに広告を出したことで、日本のワインマニアの心を引き寄せました。
現在、ワインセラーの扉は圧倒的にガラスのニーズが高くなっていますが、1987年以前は中身の見えるワインセラーは皆無。そこでプロトタイプでつけたところ、面白いということになり、カラス扉のワインセラーの販売につながりました。
その後、リビングに置ける高級家具調のワインセラーやステンドグラスを使用したものなど、さまざまなデサインを展開していきます。
さらに、当時のスイス製の大型モデル(120本収納)のワインセラーにワインボトルを並べると1段に8本、それが13段きれいに並び、出し入れもしやすかったため、そのデサインを踏襲して、日本の家屋に合わせて、ダウンサイズ化していきました。
1988年に日本製のST-1OO、ST-270シリーズを発売。
通常は、台所には冷蔵庫がすでにあるので、設置スペースが限られています。そこで、リビングに置くことができる高級家具調のワインセラーを発売。
ワインレッドのモデル。(1988年)
ステンドグラスを使ったワインセラー。(1988年)
ワインブームにより、ワインセラーは家庭へ普及
1988年、商社との資本提携を経て、1990年に商号をフォルスタージャパン株式会社に変更。90年代前半から、ワインセラー販売を強化していきました。
1997年から1998年にかけてポリフェノールブームやフレンチパラドックスが巷をにぎわせ、ワインの需要が伸びたことから、家庭用小型ワインセラーが求められるようになり、HomeCeIIar®が完成。2010年にはより手軽に購入いただける中国生産の小型ワインセラーCASUALを販売するようになります。
さらに、ワインの楽しみが一般的になり、白ワインやスパークリングワインの飲み頃温度やより低い温度での保存のニーズが生まれたことから2015年以降は2温度タイプのワインセラーのラインナップが増えていきました。
2017年になると、環境保全の観点から、省エネ性の高いインバーターコンプレッサー採用のCASUAL+を販売し、翌年には、2温度タイプも加わってCASUAL+がシリーズ化し、現在も省エネへの取り組みを続けています。
ビルトインタイプのPro-Cellar、木目調の家具風のコンパクトなGrandCellar、日本のライフスタイルに寄り添うデサインの省エネ・静音モデルEssentialなど、フォルスタージャパンのワインセラーは進化し続けています。
2021年にはワインインポーターの株式会社フィラディスがフォルスタージャパンを買収。
高品質ワインを国内のレストラン・小売店に販売してきたノウハウを活かし、さらに品質の改善、サービス向上を目指して尽力し続けております。
今後も、周囲環境に馴染む外観デザイン、静音性、分かり易い操作性、大切なワインを保存するための正確な温度制御、
そして、何よりもワイン愛好家の方々の想いを中心に、豊かな生活に寄り添う商品創りを大切にしてまいります。